建築コストを押さえる必要もあって、庭のデッキを自分で造ることにした。
本棚やキャスター等の家具はよく造るが、デッキのような建築工事的なことを自分の手でやるのは初めてだ。図面 を描くのが仕事だが実際に造ることに関しては素人。
モルタルを練ったり、手製の水平機(チューブと三脚を使った簡単な物)で基礎の高さの水平をとったりと、いやいやけっこう大変な作業。それでも子供達と一緒にペンキを塗ったり釘を打ったりしながら造ることは結構楽しめた。
住宅の設計の仕事では住宅を造る過程の中で、もしくは引き渡した後、そこに住む人たちがなんらかの形で建築に参加したり、手を加えたりする部分を設けることを提案している。大工仕事が苦手という人でも子供達とタイルを何枚かつくって(手作りのタイルを造らせてくれる教室があるらしい。)浴室の壁に一部張ったり、もしくはそこまで手間をかけなくてもなんらかの形で建築作業に参加することはできる 。
自分達が少しでも建てる事に参加することで建物への愛着も増すのではないだろうか。そして建物は電化製品とは違い、使い出してからいろいろメンテナンスに手間がかかるものである。
業者にしかできないものはもちろん多いが、自分達でできることも結構ある。
建物は引き渡されて完了する物ではない。自分達の家を家族と同じように大事に手をかけて育ててほしいと思うのだけど。