Austria-Vienna

Viennaカール教会 Karlskirche

カール広場に面して建つカール教会(1715-22)は建築家フィシャー・フォン・エアラッハによるウィーンの代表的なバロック建築。
バロック建築ではある…が、この建物の前に立つと本来のバロック建築の建築言語から逸脱した、そのファサード(正面)の異様さに圧倒される。
ボッロミーニによるローマの代表的バロック建築、サン・タニェージェ教会を思わせるドーム、古代ギリシャ神殿風の屋根と列柱、そして両脇にローマのトラヤヌス帝の戦勝記念柱を想起させる2本の柱。
この建物を見て、その異様さと言うか奇妙さを感じるのは、この建物にいろいろな時代の建築モチーフが混在している事によるものであろう。
そしてその異種なる建築モチーフが共存している事ゆえに、この建物に不思議な魅力を感じる。