敷地環境に対する対応-1

mokeix80敷地が建物のプランニングに及ぼす影響は大きい。
敷地の方位 、敷地形状、敷地の周辺に建つ建物の大きさ、敷地の高低差、敷地と周囲の高低差等々。特に住宅の場合、敷地条件により建物のほとんどの輪郭が決まる事も多い。
敷地の南側の隣地は約1.5m高い。一方、北側に面する道路は約1.5m低い。つまり南北に段々に低くなっている。
北側の道路以外の東、南、西の3面 は 隣地の建物がほぼ敷地境界まで建っている。
こうした環境の中、建物の中ににできるだけ太陽の光を入れるために、吹き抜けを利用した仕掛けを施した。
1. リビングの中心部を吹き抜けとし、その床から天井まで約5mを全面ガラス張りとする。
2. 屋上につながる階段室をリビングに面してオープンにし、上部からの光りを1階まで取り込む。
3. 吹き抜けに面する2階の仕事室の壁面ををポリカーボネートという光を透過する素材の建具とする。
一度仕事室に入った外の光りはこの建具を通 してリビングに取り込まれる。
これらの仕掛けにより外からの光りが量として入ってくるだけでなく、変化のある光りが入ってくる結果 を得た。
いろいろなところから入ってくる光りは季節の移り変わりの中で緩やかに変化してくる。
一週間前 までは確か届いてなかった場所に今日は光りが入っているのを 発見したときは何となく楽しくなる。