バスの旅-1

次の目的地、ヤズドに思いを馳せ、イスファハンのバスターミナルへと向かう。イスファハンのバスターミナルはさすがに大きく、いろんな町からバスが集まり、そしてまたここからいろんな町へと向かって行く。そんな旅行者でごった返すバスターミナルの中をヤズド行きのチケットを売っている窓口を探す。
窓口の上にある「ヤズド行き」の文字を見つけ、おぉ〜、あった、あったとそこに向かうと．．．えっ！？窓口に並ぶ人の列が一列じゃない．．．窓口から放射線状に人の列がある。
ン…？ナニ、コレ！？ どこに並ぶの？と思いながら取りあえずその中の一つに並び、たまたま隣の列に並んでいるドイツ人らしい中年の男性に、この不可思議な状況を聞いてみると彼いわく「ここには”Line”（つまり列）というシステムが無い．．．」
えっ！？っと思いながら改めて周りを見ると「放射線状の人の列」と思われていたものはそれは列ではなく「放射線状にごった返している人」だということが分かってきた。
これじゃ、窓口に辿り着いたころには さぞかし．．．とその時の喧噪を想像しながら、ハァ〜と溜め息が出てきた。でもそれから気を取り直して「ヨシッ！」と気合いを入れて窓口に辿り着くその時を待つことにした。

それはそれでワクワクする。日本と違う文化圏を旅をする楽しさがここにある。日本に生活する自分が思っていたジョーシキやフツーといった考え方と違う常識や普通 の考えがそこにはある。
それがおもしろい。そんな文化の違いを肌で感じれるから、やはり旅はやめられない 。

スケッチは以前紹介したイスファハンにあるモスクMasjed-e Imam（マスジェディ・イマーム）の外観。