SYRIA-Palmyra

Palmyla
地中海に面する中東の国シリア。
その中央部、シリア砂漠の中に残る都市遺跡、パルミラ。シリアを代表する遺跡の一つで世界遺産にも登録されている。
ローマ時代の円形劇場や公共浴場等の貴重な建造物が残る事で有名な遺跡だが、この遺跡をさらに特別な場所として歴史の記憶に残させているのは「女王ゼノビア」の存在だろう。
3世紀にローマ帝国に対し反乱を起こし、時のローマ皇帝を恐れさせたという女王ゼノビア。戦いでは自らが陣頭に立って軍隊の士気を鼓舞する女性(しかも美人!)だったらしい。歴史家エドワード・ギボンは彼女を「オリエント世界で屈指の女傑」と評している。

現実から切り離された過去の空間である「遺跡」の中にたたずむと、そこにまだ生活があった頃の街の風景や賑わいの様子などを想像するのが楽しい。それはそこが廃墟であるが故になおの事、想像力をかき立てさせられるからかもしれない。