「vicolo」はイタリア語で路地、細道といった意味。通りから路地に入り込むと、そこにがらりと違う風景が見えてくることが多い。

「Vicolo dell’Atlena」という名前のこの路地もトラステヴェレ地区にあるそんな路地の一つ。
一部がドライエリアとなり地面より1m程下がったアルコーブみたいな場所。
小さな窓が上部にぽつんとある寡黙な白い壁。
引き込まれるような外階段。
そうした建築のパーツが、微妙に蛇行しながら傾斜する路地と調和し、音楽を奏でるような空間となっている。
「vicolo」と呼ばれる通りはそんな、ちょっと立ち止まってその場所を味わいたくなるような空間が多い。