ローマ旧市街の西側にあるジャニコロの丘。
緩やかなスロープを登りきると、丘の上からパノラマ状にローマ市街を見渡せる。この丘の上に16世紀初頭のローマの典型的なヴィラがある。
「Villa Lante」と呼ばれるこの建物はラファエロの弟子でもあったジュリオ　ロマーノによって設計された。
住んでいたアパートの西側の大きな窓から遠くに見えるこの建物は、丘の上にポツンと、でも毅然と建っており、その風情が僕はとても好きだった。
現在はガラスによって室内化された天井の高い2階のテラス。そこから列柱越しに見渡すローマの町並みは素晴らしい。
外から見るとこのテラスの上の階はほとんど窓がなく重い壁で構成されており、テラスの開放性が、より強調されて見える。
このテラス、保存の事や、管理上のいろいろ事情はあったのだろうけど、やはりガラスで閉じずにオープンのままだったら、季節の風も感じれて、もっと気持ちよかっただろうなぁと思う。